デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

シュリはまだ桜の意図が分からないのか、目をしばたかせた。
『お前が寒いと思ってるんだろ。自分がお前のマントを着たままだから』

横たわりながら、アスナイが言う。

『あぁ、お前そんな事を気にしてたのか。大丈夫だ大丈夫』

首を振って笑いながら、そっと桜の手を押し返した。

(でも…風邪をひきますよ)

困ったような顔で、シュリを見る。

『お前の方こそ熱が下がったばっかなんだ、ちゃんと着とけ』 

『そうだな。桜、気にしないで毛布を着ろ。まだ本調子じゃないだろう。――こいつは殺しても死なないから風邪の一つや二つ平気だ。かえって静かになっていい』

アスナイも焚き火の向こうから手振りでうながした。

「………」

なおも彼女が迷っていると。

『そうだ!桜、こっち来て座れ』