デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

臣下たちにとっては、半ば桜がいないことの八つ当たりに感じられるほど、王の指摘は峻烈を極めた。

そしてやっぱり氷の無表情、調子の変わらぬ声。

「土木に関する予算使途をもっと細かく明確にするよう指示したはず。なぜ変わっておらぬか」
「武官の練成度合いに、ムラがありすぎる。ある程度の水準まで早急に引き上げねばならん。対策案を練り、三日後までに予に提出せよ」
「これとこの項目の違いは何だ。別口で予算を組む根拠を今述べよ。二年前までは同じものとして予算をとっているではないか」
「この地方とその地方に、なぜこんな税率の開きがある。両方とも土地、人口共に大差は無いはず。汝ら、郷士との間に癒着などあるまいな」

ぐええええ、おえええ、と心で悶絶しながら、臣下たちはひたすら脂汗の浮かんだ頭を下げていた。

夕刻まで視察は続き、死屍累々の各統括部。

(御寵姫!!なにとぞお帰り給われ!!)

しくしくしく、とベソをかきそうになりながら、彼らは長い長い仕事に取り掛かった。