デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

ふにゃ、と目を開けた。

窓からさす夕方の日の光に気づいて、桜はもう夕方か……寝ちゃった……と働かない頭を抱えて身を起こす。

と、肌触りのいい薄手の掛け布団が、スルリと落ちた。

(ん?)

下をむくと、あくまで白い自分の胸が目に映る。

「わぁっ!!」

驚いて、次の瞬間には真っ赤になって布団に潜り込んだ。

(そ……そ……そうだ、そうだった……このお部屋に来て……王様を不安にさせちゃって……その後……)

現実を思い出し目を回していると、後ろから忍び笑いが聞こえた。

腕が伸ばされ、抱き寄せられる。

素肌の背中に、彼の温かな胸の感触。

「……よく眠っていた」

さっきの時間が嘘のように、その声は穏やかだ。

「み、み、見てたんですか!?いつから!?」

「そんなに長いことではない。私も少し寝たからな」

またくすくすと静かな笑い声をたてて、黒髪に顔を寄せた。

ふうー……っ、と満ち足りたため息が、それを揺らす。

「可愛い……。ずっと抱いていたい」

さわ、とその手が白い肌を愛撫した。