デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

しばらく行くと、徐々に草原に木が混じり始めた。

その木々は段々と高く多くなっていき、あっという間に三人は森の中に入っていった。

大小様々な樹木が立ち並び、地面にはところどころフカフカしたコケが生えている。
上からは陽の光が葉の緑を通して、優しく降り注いでいた。

『今日は森で野宿だな』

『今日っていうか、明日もだろ。デカイもんなー、この森は』

言いながら、シュリは側に流れてきた木の葉をぶちんと何枚かむしり取る。

『ほれ、桜』

アスナイにも一枚それを渡し、迷わず口に入れた。

(食べられるの?)

シュリを見て、こわごわ葉を口にする。
シャクシャクと噛むと、メントールのような爽快感が口に広がった。

「ん!?……んん」

意外と強い刺激に目を白黒させたが、歯磨きができない今はありがたい。

『どーだどーだ、びっくりしたか?』

いたずらっぽく、ひょいと桜をのぞき込んだシュリは、そこで初めて、桜の長い髪が束ねられているのに気づいた。