デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「あ……!」

体勢を変えられる。

向かい合い、座る王の両脚を桜が立膝をついてまたがるような格好だ。

両手を背中で束ねられ、彼の片手がしっかりとつかんだ。

「あの……王様」

何だか得体のしれない恐ろしさが、そこから這い上がってくるようだ。

「お前がもし私から逃げたり、裏切ったその時には」

スッとその目を細め、もう少し口角を上げた。

「………」

わずかに、桜の唇が震え始める。

こくん、とその白い喉が鳴った。

「私のすべてを捧げるこの心を、今更拒んだなら……」

少しその長いまつ毛を伏せると、空いている方の手が、ゆっくりと彼女の白い大腿をなぞり、ワンピースの中に吸い込まれていく。

「えっ………あ、きゃっ!」

ギクッと身を大きく震わせ、黒い瞳が見開かれる。

昨夜、幾度も教えられた感覚が、また。

「いや、いやいや王様!待って、そんな……!」

身をよじるが、手は放されない。