デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

二人並んでソファに座ると、すぐに王がポツリと言った。

「やはり、移すか」

「え?」

桜が聞くと、こちらを向く。

「………?」

何だかその表情が読み取れない。紫の瞳は、ピタリと自分を見据えていた。

「お前の部屋をだ」

「私の部屋?」

戸惑う。

「この深宮に移そう。お前もここで生活するがいい」

「え……」

「ああそうだ、いっそ部屋も同じにしよう。そうすれば、一々お前がここに来るまで待つ必要もない」

いきなりどうしたのだろう。
それに肩を抱く手はそのままで、あくまで優しいのに、身動きが取れない。

「で、でもそれはダメなんじゃないですか?ここはあくまで王様のための」

言い終わらないうちに、唇を奪われる。

「んっ……む」

驚いて目を白黒させると、わずかに顔が離れた。

「………何度言っても、お前がわきまえぬからな」

低い声。