桜は迷い始める。
(さすがにこれ一枚はなあ……肩もむき出しだし、やっぱり透けてるし……でもかわいいな、これ…)
悩んだ挙句、そのお姫様のような夜着の上から、普通のそれを羽織った。
(うん、これでよし!)
あまり透けたところは見えないけど、かわいいのが着られて自分は満足できる。
一つうなずいて、脱衣所の扉を開いて廊下へ出た。
カラ、と控えめな音がして、部屋の戸が開いたことを、彼の耳に教える。
「お待たせしました……」
小さな声が背中にかかって、王は読んでいた書物を閉じて振り向いた。
「!」
まだ濡れた黒髪と、少し潤んだ黒い瞳。真珠のような白い肌が、ほんのり桃色を帯びていた。
どくり、と体の血が大きく一度波立つような感覚がして、思わずその顔を強張らせた。
「王様?」
ぱっとまた前を向いてしまった彼を怪訝そうに見て、そっと隣に来る。
「どうしました?」
「…………いや」
低い声でぎこちなく短く答えて、かたわらに用意された
何本かの酒の瓶とグラスを引き寄せた。
「あれ、お酒?」
桜が目を丸くして、その手元をのぞき込む。
(さすがにこれ一枚はなあ……肩もむき出しだし、やっぱり透けてるし……でもかわいいな、これ…)
悩んだ挙句、そのお姫様のような夜着の上から、普通のそれを羽織った。
(うん、これでよし!)
あまり透けたところは見えないけど、かわいいのが着られて自分は満足できる。
一つうなずいて、脱衣所の扉を開いて廊下へ出た。
カラ、と控えめな音がして、部屋の戸が開いたことを、彼の耳に教える。
「お待たせしました……」
小さな声が背中にかかって、王は読んでいた書物を閉じて振り向いた。
「!」
まだ濡れた黒髪と、少し潤んだ黒い瞳。真珠のような白い肌が、ほんのり桃色を帯びていた。
どくり、と体の血が大きく一度波立つような感覚がして、思わずその顔を強張らせた。
「王様?」
ぱっとまた前を向いてしまった彼を怪訝そうに見て、そっと隣に来る。
「どうしました?」
「…………いや」
低い声でぎこちなく短く答えて、かたわらに用意された
何本かの酒の瓶とグラスを引き寄せた。
「あれ、お酒?」
桜が目を丸くして、その手元をのぞき込む。
