デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

すぐに彼のひんやりした大きな手が、後頭部に回される。

離れるのを止めるように。

(うぅ…やっぱりそうかぁ……)

恥ずかしさに目を回しながらそのままになっていたのだが。

(あら?)

いつもなら深く何度もこちらの唇を求めてくるのに、桜が軽く重ねたその状態のままだ。

ふと見ると、紫の瞳がじっと静かにこちらを見ている。

(へっ?)

もういいのかなと頭を引こうとしたが、相変わらず後頭部は押さえられている。

(!?……??)

顔の赤みを増しながら、王の意図を一生懸命に考えると。

あ。……まさか。

(わ、私が…動けってこと!?)

ボフッ、と一気に恥ずかしさが頭にまでかけのぼる。

そんな桜の様子を見て、正解と言わんばかりにわずかに紫の瞳が細められた。

(ううう〜!!どんどんハードル上がっていくよぉ)

恥ずかしすぎて、手がぷるぷる震える。

が、多分しないと終わらない。