デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「………」

そのあまりに嬉しそうな微笑みに、少し顔を赤くして菓子の皿を置く。

カチャカチャと小皿とフォークのようなものや、ナプキンを取り出しては並べた。

たったこれだけのことで、こんなに喜ぶなんて。

もっと頬の赤みを強くしながら、桜は小さく言った。

「もっと……色んなこと、しましょう。王様」

「ん?」

「一緒に、楽しいこと。王様だって、幸せにならなきゃ」

「桜」

「私が……幸せにしてあげます。きっと」

恥ずかしくて、少し睨むような目線になる。

王は驚いたような顔のあと、目元を染めておかしそうに笑った。

「まるで結婚の申込みだな」

「!」

「ふふ……それに、言う人間があべこべではないか。私の立場がないわ」

しまった……とうつむいて小さくなる少女を、愛おしさに突き動かされるままに抱きしめる。

すり、とその黒髪に顔を寄せ、胸が痛むほどの幸福感に、少し顔を歪めた。

「ありがとう……桜。よろしく頼む」