夜も更け、空にはまた満天の星。
少しひんやりとした空気に、焚き火の中からパチンと薪のはぜる音がする。
その周りの三人の人影から、二人分の寝息が聞こえてくる。バッグを枕にして、ぐっすり寝入っているのはシュリ。野宿を嫌がっていたとは思えない程の熟睡だ。
簡易マットの上で、遠慮がちにマントに丸まっているのは桜。
薪を新しく一本くべて、火の番のアスナイはそっと彼女の寝顔を見る。
あの後、桜がアスナイの方を見ることはなかった。
腕の包帯を巻き直している間も、食事をしている間も。
―別に、どうということはない。王都について、主君に引き渡したら、それで仕事は終わりだ。
シュリのように、余計な情はないはず。
なのに、なぜこの娘を見ると苛立つのだろう。
単に頭も体も鈍そうで、オドオドしているから?
そう自問し、アスナイは眉をしかめた。
――違う。あいつを、思い出すからだ。あのことを、思いだすからだ。
少しひんやりとした空気に、焚き火の中からパチンと薪のはぜる音がする。
その周りの三人の人影から、二人分の寝息が聞こえてくる。バッグを枕にして、ぐっすり寝入っているのはシュリ。野宿を嫌がっていたとは思えない程の熟睡だ。
簡易マットの上で、遠慮がちにマントに丸まっているのは桜。
薪を新しく一本くべて、火の番のアスナイはそっと彼女の寝顔を見る。
あの後、桜がアスナイの方を見ることはなかった。
腕の包帯を巻き直している間も、食事をしている間も。
―別に、どうということはない。王都について、主君に引き渡したら、それで仕事は終わりだ。
シュリのように、余計な情はないはず。
なのに、なぜこの娘を見ると苛立つのだろう。
単に頭も体も鈍そうで、オドオドしているから?
そう自問し、アスナイは眉をしかめた。
――違う。あいつを、思い出すからだ。あのことを、思いだすからだ。
