デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

また目をつぶって、肩に置いていた手をこわごわその首に回して、きゅっと力を込めた。

そしてギリギリの勇気で、口内に差し入れられて動く舌に、自分のそれをそっと合わせる。

その行動に彼は驚いたが、そのぎこちなさにカッと全身が燃えた。

我を忘れる。

初めての経験だった。

何も考えられない。ただ目の前の、一生懸命に自分に応えるこのいじらしい娘を、自分のものにしたい。めちゃくちゃにして、壊してしまいたいほど。

唇をわずかに放し、熱に揺れる瞳で桜を見た。

「王様、あの…」

嬉しいですか?と聞く前に、王の声が上から被さる。

「我慢できない。抱きたい。今、ここで」

「ええっ?!」

予想外の言葉に、小さく飛び上がった。

嘘だろうと思ってその顔を見たが、頬が染まって少し息が上がり、焦がれるようにその紫の瞳が揺れていた。

「あっ、の……」

「可愛い……桜……」


ドサ。


ソファの上に仰向けに倒される。