デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

言われていることは分からない。

でも、相手が怒っているのは分かる。

(か、勝手にじろじろ見てたから…?)

アスナイの剣幕に、追い詰められていく。

かつて、目があっただけでクラスメイトから小突かれていた桜は、そのくらいしか理由が思いつかなかった。

『…言葉が通じないのだ。分かるはずもないか。全く、馬鹿なことを』

――何ガンつけてんだ、デブス!

歪んだ顔で自分に振り上げられる、クラスメイトの拳。


自嘲したアスナイが手を離し立ち上がった拍子に、桜の頭にそれがフラッシュバックした。


「―いやっ!」


悲鳴を上げ、とっさに身を縮める。