謁見の間がまた開かれ、大勢の人間が廊下に長蛇の列をなしていた。そのほとんどは、各駐屯地の副武官長たち。
自分と、駐屯地から率いてきた応援メンバーに下される褒賞を聞きに来ているのだ。
その中に、場違いなほど若い武官が混じっている。
軽く一つに結わえられたグレーの髪、紺色の瞳。
アスナイだ。
彼の駐屯地の副武官長とはまた別に、彼個人への呼び出しがあったのである。
おそらく、桜が傷を負ったときの応急処置に対する恩賞だろうが。
彼女が無事だと分かった以上どうでも良いのだが、王の呼び出しを断るわけにもいかない。
昨日、もう死人のようになった彼女が運ばれて行き、王宮神処の入り口でただただ待っていたときの、あの気持ち。
入れろ、そばに居させてくれと叫ぶのをこらえるのがやっとだった。
王を神児の領域である神処に入れさせまいとする女官を一喝して、ずっと桜に付き添ってその中へ入っていく主君の後ろ姿を、心底羨ましいと思った。
(いや……)
ふっ、と苦笑いして、唇を噛む。
あれでよかったんだろう。
目覚めた時、桜がそばにいてほしいのは……俺じゃないだろうから。
自分と、駐屯地から率いてきた応援メンバーに下される褒賞を聞きに来ているのだ。
その中に、場違いなほど若い武官が混じっている。
軽く一つに結わえられたグレーの髪、紺色の瞳。
アスナイだ。
彼の駐屯地の副武官長とはまた別に、彼個人への呼び出しがあったのである。
おそらく、桜が傷を負ったときの応急処置に対する恩賞だろうが。
彼女が無事だと分かった以上どうでも良いのだが、王の呼び出しを断るわけにもいかない。
昨日、もう死人のようになった彼女が運ばれて行き、王宮神処の入り口でただただ待っていたときの、あの気持ち。
入れろ、そばに居させてくれと叫ぶのをこらえるのがやっとだった。
王を神児の領域である神処に入れさせまいとする女官を一喝して、ずっと桜に付き添ってその中へ入っていく主君の後ろ姿を、心底羨ましいと思った。
(いや……)
ふっ、と苦笑いして、唇を噛む。
あれでよかったんだろう。
目覚めた時、桜がそばにいてほしいのは……俺じゃないだろうから。
