デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

桜も頬を染めたまま、まじまじと王を見た。

「…………」

ほっとしたと同時に、その顔に微笑みが広がっていく。

「そっかあ、照れてたんですね?………王様も、照れることがあるんですねえ」

じろ、と紫の瞳が自分を睨むが、桜はふふっ、と笑った。

「なあんだ………王様、カワイイ」

その言葉にクッと口を結び、桜に向き直ったかと思うと、両手でその白い顔をつかんで引き寄せた。

そして、少し強引に唇を奪う。

「んっ!」

いきなりのことに目をむく桜に構わず、その舌を彼女の口内に割り入れた。
戸惑うように動くそれを絡めとって、思い知らせるように音を立てて蹂躙する。

熱い息とともに、ほんの少しだけ唇が放された。

「……そのような口は」

ちゅぅっ、と桜の下唇を吸う。

「ふあ」

驚きと恥ずかしさのあまり、間抜けな声が漏れた。

「このぐらい、出来るようになってからきくことだな」

フッと小さな笑いの吐息を桜が感じた次の瞬間には、もっと深い口づけで、彼が何とかその主導権を奪い返したのだった。