デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「ちっ……ちが、う、そうでは……ない」

たったこれだけで、何という破壊力。
自分からするのとは大違いだ。

うまく言葉が出てこないまでに、心臓が早鐘をうっている。

(……全く、13、4の若造か、私は)

「じゃぁ、何でそんな何も………怒ってるんですか?」

「違う」

強烈な照れくささと恥ずかしさのあまり、ぶっきらぼうになる。

「怒ってるじゃないですか」

「怒ってない」

「じゃ、何?」

眉をひそめて、ひょこっとその顔をのぞき込んだ。

すぐに顔をそむける。

「やめろ……あまり、見るな」

だらしなくにやけそうになる口元を慌てて片手で隠した。

その仕草と、真っ赤な顔。

「…………あ」

なぜかこんな時はひらめく。

「もしかして、照れてる?」

「!!」

言葉に詰まったその様子が、桜に正解と言っているようだった。