デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「う……」

「それとも、やっぱり夢なのか?……そなたが、私を好いていると言ってくれたのは」

静かに言うと、ぱっと目を開き、慌てて口をぱくぱくさせた。

「ち、違います……」

「本当に?」

「ほんとです」

焦ってうなずく桜に、ニッと笑った。

「やはりにわかに信じられぬな。何せ、そなたには散々振り回されて、捕まえたと思ったらすぐ逃げられていたからな」

「うう……そ、それは謝ります……でも」

少し意地悪な笑顔のまま、彼は口を開いた。

「……口づけ」

「はっ?」

「今、そなたから私に口づけてくれたら、信じる」

「ええっ!?」

思わず背中が反る。
ますます赤くなる桜を見て、クスクスと笑う。

「……………」

「言っておくが、頬や額といったごまかしは無しだぞ」

「あう」