デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

途中で何度か短い休憩を挟みながら、二頭の馬はゆく。

見渡す限り美しい緑の草原が広がって、遥か向こうに山並みが青く見える。

金色の粒子を時折たなびかせながら、気持ちのいい風が吹きぬけていた。

(きれい……)

馬に揺られるのにも慣れてきた桜は、心でため息をついた。

空気があって、陽の光があって、水がある。

こんなに地球に似た世界があるなんて、不思議だ。だからこそ、多少の差はあっても、人や生き物も似ているのかもしれない。

(でも…文明はどうなんだろう)

桜は考える。少なくとも、携帯電話や電灯、車なんてものもないようで。

科学は、地球のほうがはるかに進んでいるのかもしれない。

そう思った。