デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「あ……あの…なんの話……」

置き去りになった桜が、呆然と問いかけるが。

「そーかしら!傷に障らないようにスる方法なんか、いっくらでもあるじゃないの!考えてごらんなさいよルネ、自分のために傷を負った桜様が、背中に体をすり寄せて告白するなんて、もー辛抱たまらないでしょうよ!」

他人の口から言われると、目が回るほど恥ずかしい。

「でも、やっぱりお怪我をされてたら、イロイロなアレコレは出来ないでしょ?今まで我慢なさってたんだから、ソノ時には理性なんか脇に置いちゃうと思うのよねえ。だから、桜様の傷が治るまでオアズケだと思うわあ」

「なんの……なんの話ですか?」

全くわからずに、盛大に眉をひそめて首をかしげた。

ふふ、と二人は微笑んで、桜に耳打ちする。

次の瞬間、真っ赤になった桜が叫んだ。

「ななな、何ですかそれ!そんな、そんな事するわけないじゃないですか!」

すると、大真面目な顔で二人は言う。

「あら、そういうわけにはいかないと思いますわ」

「えっ……え……」

「我が君だって、桜様の前ではただの男性ですもの。愛する女性がいて、その女性も自分の事が好きなら……繋がりたいと思わない方なんか、いらっしゃいませんわ」

「はう……」

その言葉を裏打ちするように、今まで王にされた色々な事がよみがえり、ダラダラと赤い顔に汗が伝う。

クスッとフラウが微笑み、片目をつぶった。

「年貢の納め時ですわよ、桜様。お覚悟なさいませ」