『……先生、本当に娘は見つからないんですか』
絞り出すような父の声に、ますます驚いた。
弁護士は目を閉じ、浅くうなずいた。
『ええ……お嬢さんがいなくなる直前に会っていたという少年たちをつきとめまして話を聞いたのですが………足を滑らせて、川に落ちたようです』
『………』
『彼らは怖くなって、そのまま逃げたと………』
母が床に突っ伏した。
『どうして、あの子、そんな……そんな目にあってるなんて一言も………!!』
『美也子……』
がば、と顔を上げ、母は乱れた髪のまま、キッチンのゴミ箱のフタを開け、逆さまにした。
独りでいた桜が食事代わりにしていた菓子の袋や箱、ジュースのパック、インスタントラーメンのカップや割り箸が、大量にこぼれた。
『……っ』
それを見て、一度体を震わせたあと、わああっと泣きながらくずおれた。
『どうして、どうして……!電話で、ちゃんと食事をしてるって、友達と、ご飯に行ったって………!!』
きれいにネイルをされた両手で、ゴミをつかんで投げた。
『いつもそうだわ!あの子が、私の期待に応えてくれたことなんて一度もなかった!!』
半狂乱で叫ぶ。
『運動も、勉強も!!それどころか、何一つ本当の事なんか話してくれやしない!いつも惨めに、私の顔をうかがって……』
『美也子!』
絞り出すような父の声に、ますます驚いた。
弁護士は目を閉じ、浅くうなずいた。
『ええ……お嬢さんがいなくなる直前に会っていたという少年たちをつきとめまして話を聞いたのですが………足を滑らせて、川に落ちたようです』
『………』
『彼らは怖くなって、そのまま逃げたと………』
母が床に突っ伏した。
『どうして、あの子、そんな……そんな目にあってるなんて一言も………!!』
『美也子……』
がば、と顔を上げ、母は乱れた髪のまま、キッチンのゴミ箱のフタを開け、逆さまにした。
独りでいた桜が食事代わりにしていた菓子の袋や箱、ジュースのパック、インスタントラーメンのカップや割り箸が、大量にこぼれた。
『……っ』
それを見て、一度体を震わせたあと、わああっと泣きながらくずおれた。
『どうして、どうして……!電話で、ちゃんと食事をしてるって、友達と、ご飯に行ったって………!!』
きれいにネイルをされた両手で、ゴミをつかんで投げた。
『いつもそうだわ!あの子が、私の期待に応えてくれたことなんて一度もなかった!!』
半狂乱で叫ぶ。
『運動も、勉強も!!それどころか、何一つ本当の事なんか話してくれやしない!いつも惨めに、私の顔をうかがって……』
『美也子!』
