デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

ハッ、と鋭く息をついて、少し早口で言った。

「……行くなら、二つ約束しろ」

「え」

「俺から、絶対に離れないこと。行って、俺がこれ以上近づけないと判断したら戻るが、それに抵抗しないこと。それから」

じっと真剣に桜の瞳を見据える。

「もし俺が逃げろと言ったら、必ず振り返らず、自分の身だけを考えて逃げること。いいな。約束できるな?」

桜も神妙な顔でうなずいた。

「でも、シュリさん」

「何だ。守れないなら、縛ってでも行かせねーぞ」

また厳しい顔になるシュリに、桜が言う。

「二つじゃなくて、三つになってますよ」

「………………………」

顔色と髪色が同じになったシュリは、愛馬の足をもっと速めた。