クリア・スカイ


「よっ、お待たせ。先生の説明が長すぎて眠くなったよー。授業参観があるんだってさ」

「うちの場合は陽太もいるから、日にちが被ったらあっちの教室に行ってもらおうかなー」


 駆と陽咲は同じクラスなのか、同時にほたるの所までやってきた。陽咲の首元にもネックレスが光っている。

 三人の小学校は制服であるため、シャツのボタンを閉めれば首元を隠せる。ほたると陽咲は授業中はシャツで僕らを隠し、帰る時にはボタンを開けて僕らを開放していた。


「ほたるのクラスは授業参観のプリント配られた?」

「うん! 家に帰ったら親に渡しなさいって言われたよー」


 陽咲の質問に対して、ほたるは普段通りに明るく返事をした。本当は複雑な想いがあるのに、それを決して口にすることはない。