「6組、藤崎 圭哉。名前で呼べよ。仮にも付き合ってんだから。」
「…4組の鈴木 小春。よろしく、圭哉…くん。」
こうして、私たちの"偽恋人"は始まってしまった。
「安心しろ、人並みには可愛がってやるから。」
「お、御手柔らかに…。」
ダメだ、全然 やっていけそうにない。
夢子ちゃん(親友)に何て説明しよう。頭が働かない。
とりあえず、分かるのは…藤、圭哉くんがイケメンだってことと、どこまでも揺るがない俺様且つ、横暴だってことと
そんな俺様且つ横暴な圭哉くんの彼女(偽)になってしまったってこと。
それから、良くも悪くも平凡な日常は、戻ってこないんだってことも。


