私の返事に満足したらしい圭哉くんは、
「そこ、入れ」
ん、と顎ですぐ傍に佇むカフェを指した。
「…ここ、圭哉くん知ってるお店?」
「兄貴の店。」
「えっ!!?」
─────カランカラン♪
私の驚きの声には耳も貸さず、先に店内に入っていく圭哉くんに、慌てて後ろを続いた。
「おー、来たな?圭哉。今日も仏頂面だな。」
広い店内には、ソファと丸テーブルがチラホラ並べられていて、カウンター席には可愛いクマの人形が2匹"welcome"と書かれたプレートを持って座っている。
「仏頂面は生まれつきだ。ほっとけ。」
それだけ発して、カウンター席にドカッと腰を下ろした圭哉くんは、
「……何 アホみてぇに棒立ちしてんだよ。ん。」
自分の隣の席を顎で指して、今度は座れと言う。


