圭哉くんは俺様且つ暴君。




「私、楠 千夏(くすのき ちなつ)。誠也とは小さい頃から一緒の、いわゆる幼なじみなの!誠也と同じ24歳、よろしく小春ちゃん!」



嬉しそうに、私の手を握りしめてやや興奮気味に話す千夏さんに


なるほど…と、納得しかけた私は



「なんで私のこと…?」



それでも尚、解決しない疑問をぶつけてみる。


だって、誠也さんと幼なじみだからって千夏さんが私を知っている理由にはならない。


いや、誠也さんのことだからペラペラと適当に私のことを話題に出したりしてたのかもしれないけれど。



「ふふっ、誠也から聞いてるわよ〜!圭哉の彼女なんでしょ?」



ドクンッ



胸がざわっとして、変な音を立てた。


圭哉くんの彼女ではない今、その話題を振られて困ってしまったから?


それとも、千夏さんが圭哉くんのことを親しげに呼び捨てにしたから?




「………もう、違うんです。」


「え?」



私の返事は、千夏さんにとって予想外だったらしく、千夏さんの顔から笑顔が消えて


キョトンと、私の返事を待っている。