圭哉くんは俺様且つ暴君。





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放課後になっても、圭哉くんが迎えに来てくれることは無い。


偽恋人をやめたんだから当たり前なんだけど。
それが、とても寂しい。




1人で歩く帰り道はこんなに長かったっけ…


いつも、圭哉くんと何を話してたんだっけ…
寂しげに歩く私からはトボトボ…なんて効果音が出ている気さえする。




見慣れた川原沿いの小道。
違うのは、隣に圭哉くんがいないだけ。



ザザーーッと音を立てて強い風が吹き抜けた時



「……わっ、」



いきなり自分めがけて飛んできた何かによって視界が真っ暗になって、慌ててそれを引き離す。



「……帽子…?」



それは、可愛らしい女物のカンカン帽で



「あの、ごめんなさい!それ私のです!…風で飛ばされちゃって!」




綺麗な透き通った女の人の声に、一瞬で状況を把握した私は、目の前に現れた女の人に思わず見惚れてしまった。



何この人…すごい美人。