「…別に、コイツのだから食いたいとかじゃねぇし。」
そう言って一気にコーヒーを流し込んだ圭哉くんは立ち上がって
「スーパー寄って帰るぞ。」
当たり前みたいに私の手を引く。
この瞬間に、私の心拍はどれだけ上昇したかな。もう胸がぎゅーって、苦しい…を通り越して
…切ない。
圭哉くんは、私を好きじゃない。
でも、私たちは恋人で…
私は圭哉くんが好きで、
何だか、この関係がすごく切ない。
「スーパー?」
やっと振り絞った私の声に
「あ?寄るんだろ?」
首を傾げて私を見下ろす圭哉くん。
そうだね、いつも圭哉くんのお家でご飯を作る時は2人でスーパーに行って
圭哉くんの食べたいものと、栄養バランスを考えて材料を買う。
「うん。寄る!」
圭哉くんの中でも、それが当たり前になって来たのかな。
圭哉くんの中に、"私との当たり前"が1つでもあるって思っていいの?
それは素直に喜んでも良いよね。


