圭哉くんは俺様且つ暴君。



「圭哉くん…ねぇ?随分 親しそうだけど…2人ってどういう関係なの?また圭哉の追っかけとか?」


"また"をやけに強調して言う隆太くんの言葉に少しトゲを感じた時、


「小春は俺の女。」


その空気から助けてくれるみたいに、すかさず言葉を発した圭哉くんに

なぜかホッとした自分に気付く。

別に、圭哉くんの彼女だって紹介されたことが嬉しい訳じゃないよ?


ただ、今ここで隆太くんに変な誤解を与えずに済んだことに、心底安心した。


「は?まじ?あの圭哉が彼女作ったとか初耳すぎ!」


そんな圭哉くんに、かなり驚いたらしい隆太くんは再び私へと向き直ると上から下まで…まるで見定めるかのように凝視してくる。


─────グイッ


「わぁっ?!」


いきなり引かれた腕に、そのままバランスを崩してしまった私はすっぽり圭哉くんの腕の中に収まって、


「俺の女、許可なくジロジロ見んな。」


「っ、」


「それから、無駄な探りは入れてくんじゃねえぞ。いくら隆太でも、小春には気安く近づくな。いいな?」