きっと、圭哉くんファン達からしたら、私の今のポジションは喉から手が出るほど欲しいシチュエーションで、
『きゃー!かっこい〜!』
ってな具合に少女マンガ、はたまは恋愛小説の始まりでも思わせるのかもしれないけれど。
「…圭哉くん、かぁ。」
自分と圭哉くんが関わることなんて、一生ないと思ってた私にとって、圭哉くんってもはや3次元を生きていながら、2次元のキャラクターみたいなもんで。
甘いセリフを呟かせたら鼻血も出せそうな容姿なのに、
その口から出てくる言葉はThe俺様。本人に自覚があるかは定かじゃないけど、王子様…ってよりは
「ありゃ、悪魔だ。」
大魔王とか、そんな感じ。やばい、我ながら上手い。
「ふふっ」
気づけば笑ってて、そんな自分に驚いた。きっと、圭哉くんに会ってなかったらモヤモヤしたまま過ごしてたかも。
そう思うと、何だかすごいありがたい気分になってくる。
……少なからず救われたのは、事実。頑張ってみようかな、"お世話係"。


