“さよなら”なんて言わせない。




細身っぽいけど筋肉もちゃんとついてる身体。
そしてふわりと匂う彼のにおい。


急に心臓がバクバクしてきた。

多分顔も赤い。




「ごっごめん」

「買いに行かなくていいから」

「へ、あ、うん。分かった」

「…」



まだこの体勢のままだ。
そろそろ離して…って言うべきなんだろうけどいろいろ緊張して頭が真っ白に。

加速する心臓の音と耳まで赤くなっているだろう顔。