“さよなら”なんて言わせない。





「…お前さ、」

「え?何?」

「いつもこんな感じなわけ?」

「こんな感じって?」

「…はぁ」




眉間にしわを寄せてため息をつく。

や、昔から無表情だったけど今は若干機嫌が悪そうだ。


私がチューハイ飲んじゃったの怒ってる感じ?




「ごめんって。今度買って返すから許してよ」

「は?」

「え、チューハイ」

「…はぁ、もういい」




むすっとしながらグビグビと缶を飲み干した。


いいペース!

…じゃないや。
これは早急に買った方がいいみたいね。


近所のコンビニは確か24時間営業だったはず。

よし、買いに行こう。


立ち上がろうとするとふらりとめまいがした。




「わ」

「…おい!」




支えてくれようとした慧くんに抱き着く感じになった。