はじまりはミステイク




最初は、間違いだった。


藤山に、告白なんてするはずじゃなかった。


「あのね、藤山」


でも、藤山と一緒にいるようになってから、藤山の隣にいたいと思えた。


藤山のことが、好きになってたの。


「あの」


「待って」


藤山が言う。


「1つ聞かせて。その話は俺にとって嬉しい話なの?それとも喜べない話?」


私の目を見て藤山が言う。


これって藤山にとっては嬉しいこと?


いや、迷惑なことかも。


だって、今日はともかく、今まで避けられてたし。


「どうだろう。多分、喜べない話だと思う」


「……そっか。ごめん、話し続けて」


やばい。


余計にハードル上げちゃった気がする。


ドキドキ。


緊張で、吐きそう。


でも、伝えなきゃ。


言わなきゃ、伝わらない。


「藤山」





もう迷わない。



「藤山のことが好きになっちゃった」