はじまりはミステイク




予定があるとかは言ってないから……放課後の約束はオッケーってことだよね?頭の中で自問自答を繰り返す。


「あのさ」


すると、藤山が口を開いた。


「それって今じゃダメ?」


「え?」


藤山が立ち止まって私を見る。私も藤山の隣に並ぶように立ち止まる。


「それって、何?」


「その、放課後に話があるって件。今じゃダメかな?」




い、い、今!?


今、告白をしろと!?


「ほほほほ放課後じゃダメかな!?」


焦りすぎて声が裏返ってオドオドしてしまう。


「放課後の方がいい?気になるんだけど」


ぶんぶんと首を縦に振る私。


だって、今告白するなんて、心の準備が調ってないし、ドキドキするし……


「ん、分かった。じゃあ放課後ね」


そのまま先に歩き出した藤山。


その後ろ姿を見ながら胸がキュンとなる。