美愛〜




「ちょっと、一歩!
このシミはなによ?」






一歩と結婚生活をして、一年とちょっと…。









「飲んだ時についたんだよ…!」











最近では、仕事、仕事の言い訳で朝帰り…。









「もう…。我慢出来ない…。
毎日、毎日、その言い訳飽きたわ…!」








椛が生まれる前は優しい一歩だったのに…。







「落ち着けよ、美愛…。」








これが落ち着けって言える?







「何が落ち着けよ…!
服に女の人のキスマークつけたりして…。」








その上に朝帰りって…!











「だから、仕事の飲み会の時にバアーに行かされて、その時に着いただけだ…。」









「嘘よ…!
じゃ、なんで二回目もついてるのさ…!」









「信じてくれよ…、美愛!」










こんな証拠があって信じられるかって言うのよ…。










「出ていって…。
出ていってよ…。」









ガチャ〜








「美愛…。
なぁ、信じてくれよ…。俺が好きなのは美愛だけだ…。」









一歩のバカ…!








「そんなんで信じるか…。」







「うわーん、うわーん!」







椛が泣いてる…。









「どうしましたか?
椛ちゃん…!」







椛ちゃん…、泣き止んでよ!







〜〜〜〜〜







やっと泣き止んだ…。






ピンポーン〜、ピンポーン







多分、一歩だな…。








「一歩でしょ…?
謝っても許さないって言うてるでしょ?」






「美愛、私!」





「安梨…?」





バタバタ〜






ガラ〜






「久しぶり、美愛!」





やっぱり安梨だ…。






「…うん!
でも、どうしたの?」







「あっ…うん…!」







「??」






安梨、どうしたんだろう?






「椛ちゃん、こんにちわ!」







「先寝た所なんだから、起こさないでよ!」





安梨ったら、中に来るんだもん…。








「麗蘭や静奈が、これを美愛にって…。」





それは、北海道のお土産…。






「そっか…?
安梨達修学旅行だったんだね。」





「…うん。」







良いなぁ〜!





私も今頃は…?






「私は、これ…!」






安梨がくれたのは、お守りだった…。






「安梨…。
有難う!」






家族安全って…。







「一歩さんと何があったか知らないけど、いい加減許してあげたら?」








やっぱりその事…?






「一歩、安梨の所に居てるんだ…。」







「えへへ…。
先、一歩から呼び出されて、公園にいてるよ!」





公園って…。






「あいつ…。」







「行ってあげなよ…。美愛の為に働いてるんだし…。」






そっか…?







そうだよね?







「…うん。」








一歩は、いつも私達の為に働いてるんだもん…。







「私、行ってくる…。」









それなのに、私…







ゴメン!






一歩…。