ご飯を食べた後はそれぞれ自由にしていた。明瑠ちゃんはカラフルな液体を混ぜていたり、海斗君と晶君は鏡の前でダンスしていたり……

「怜、ジュース作ってみたから味見して」

明瑠ちゃんは青色のジュースが入ったコップを怜君の顔に近づける。

「絶対嫌です。変な色ですし……うぇー薬臭い……」

そう言って避けた後、怜君は本を読み続ける。チッと舌打ちした明瑠ちゃんは諦めて晶君のところへ行った。

「何なんでしょうかあれ……臭いが本に染みついたじゃないですか……」

怜君がそう呟き、手をパタパタとあおぐ。その後、晶君が起きろ海斗!と叫んだ。海斗君が倒れていて、雫君に大量の水を飲まされている。

「何があったんだよ。タマが驚いて逃げちゃっただろ」

さっきまで別の部屋でタマと遊んでいた洋君が来る。

「実は明瑠のXY13を海斗が飲んで……」

「明瑠は海斗がちょうど何か飲みたいと思ったときに持ってきて……それを飲んで海斗はこうなったんだ!」

「なんてことだ!しかもこれ無味無臭の……隊長に言うからな!」

洋君はXY13が残っているコップにラップをして鍵付きの棚に入れる。証拠に残しておくらしい。そして明瑠ちゃんが隊長には言わないでと泣いている。

「えっあの怪しい液体飲んだんですか?薬臭かったのに海斗は何故……」

「怜の嗅覚は鋭いから危ないって分かったかもしれないが、俺らには分からないんだよ……」

晶君はそう言ったけど、同じ人間でそんなに差が出るなんてことあるのかな……

明瑠ちゃんは解毒剤を作り始める。それを飲んで海斗君は数分後目を覚ました。
こんな小さい子が毒を作っていたり……凄いところに私は来たらしい。