「おそいな新井……」

「あっ帰って来たよ!タマと……隊長もいる!大丈夫かな?」

「それよりあの女の子誰だ!?」

部屋がざわざわし始める。見られてる……あまり多くの人に見られるのは好きじゃない私は、緊張してしまう。大丈夫だよと伝えたいのか、タマがスリスリとしてきた。

「今日から新しく入る、タマと……」

「はっ八戸 早名です!」

声が裏返ってしまった。でも、言えただけましか。緊張すると何も言えないときもあった。

「大丈夫?早名ちゃん。顔色悪いけど……」

「大丈夫です!」

「何かあったら遠慮なく言ってね。僕は果島 雫(かしま しずく)。これからよろしく」

雫君は笑顔でそう言った。色白で白い髪の男の子だ。

「私は鈴鹿 明瑠(すずか めいる)。早名お姉ちゃん、これからよろしくね」

おしゃれなハーリキンチェック柄のワンピースを着た、ツインテールの可愛い子が明瑠ちゃん……覚えた。名前を覚えるのは苦手だけど、明瑠ちゃんは一発で覚えた。

「俺は日比谷 晶(ひびや あきら)だ!これからよろしく!」

「そして晶の友達、森田 海斗(もりた かいと)だ。よろしく」

元気な感じの晶君と落ち着いている海斗君。正反対に見えるけど気が合うらしい。

「そして、猫より図体でかいのに猫が怖い!高山 怜(たかやま れい)!ん?怜……あっ」

晶君は言った後に気づいたらしい。この部屋には猫がいる……

「ぎゃあああ!死にたくないいいい!」

怜君は部屋の中を走り回り、隊長と晶君2人でやっと抑えられた。その間に洋君が猫をこの部屋から避難させる。