「早名お姉ちゃん、あれ?いない」

早名がさっきまでいた机を見て、明瑠は不思議に思う。

「隊長が帰ってきた!」

雫がドアを勢いよく開けた。

「ただいま……皆聞いてほしい」

隊長がそう言うと、皆静かになる。

「結界が壊れ始めた、早名ちゃんを避難させないと……」

「隊長!早名お姉ちゃんがいなくなったんです!」

ついさっきまでは居たので、どこかに行ったとは考えにくい。

「まさか、もう見つかった……?」

「雫、それは無いと思うぞ。やっぱり、あれに消されたか……」

「お姉ちゃんは生きてるよ!きっと居るべきところに戻されたんだよ!」

明瑠が泣きそうになりながら言った。晶が、そうだな、まだその可能性があったよなと言う。

「こうなったということは、君たちも動きださなければいけないということだ。今日1日捜索して、それでも行方が分からなかったら自分たちの事をしてほしい」

それから早名を探したが見つからなかった。怜たちはその後、とある仕事に就くことになる。