吸い込むトンネル カウントアップ0

秘密の部屋のドアを開けると、何かの制服を着た黒い髪の女の人がいた。

「何だ……富士宮ですか……」

「怜、それよりその子は誰なんだ?」

富士宮さんはじっと私を見る。

「あ……私は八戸 早名です……」

「早名か。私は富士宮 松代(ふじのみや まつよ)だ。よろしく」

富士宮さんが凛々しい声で自己紹介をした。

「わたしはひぐらし なな~」

可愛い声が聞こえた。今まで気付かなかったけど、もう1人いたらしい。幼い女の子で、机の下からひょっこり出てきた。

「びっくりした……隠れてたんですね……」

「ああ。もし不審者が来たら危険だからな。それに、これは狙われやすいからな……」

富士宮さんが、地球儀のような物を見て言う。

「それって、一体何なのですか?」

「これか。これは……言っていいのだろうか……」

「いわないほうがいいとおもうよ~。しっちゃったらさなちゃんがねらわれちゃう~」

これはそんなに危険な物なのか。それにしても、ななちゃんは不思議な子だなあ。これの秘密を知っているらしい。