今日もいつもと変わらない時間がすぎる。
朝起きて、炉の女神ヘスティア様に身支度をしてもらい、酒神ディオニソス様の作ったご飯をたべて、光明の神アポロン様に神々のことを教えて貰って、アテナ様に稽古をつけてもらい、月と狩猟の女神アルテミス様と森にでて、自然の女神デメテル様と花をつむ。常に6柱の神が交代でそばにいてくれる。
不満なんて、あるはずがない。
「..ゆーり？…」
『！..ヘ…ラ.様..？』
心配そうに声をかけてきたのは結婚を司る神王妃ヘラ様だった。
私を一番甘やかし、愛してくれる。
｢最近元気がないとみなが話していたけれど..大丈夫のようね？｣
私の頬をなで、微笑みながら囁いてくれる。
『…ねぇ。ヘラ様..』
ギュッとヘラ様の服をつかむ。
｢なぁに？愛しい子..｣

『パンドラってだれなのですか？』