「大丈夫だよ…」
肩をすこしかすっただけみたい。
「…悪い…」
「…大丈夫だから」
「ーっ!…廉太郎!古泉を安全な所へ!」
「でも…」
「良いから行けっ!!!」
「お、おう!……立てるか?」
「うん…」
「…大丈夫か?」
「うん。ありがと」
「下っ端のやつ呼んだから、ここで待ってれば来る!…じゃあ俺行くから!」
「うん」
愛田 廉太郎は少し走って止まる。背中を見せたまま言った。
「…あのさ…。…雅を助けてくれてサンキューな」
「…え」
それだけいうと止まってた足を動かした。…どんどん遠くなる愛田の背中を見ながら、言葉の意味を考えた。
「…鈴川…雅…」
そいつは4人にとって大切な存在…?
仲間…か。
許せねぇ。…そんなところに裏切りものがいるなんて。許せねぇ
私はものすごい殺気を出していたと思う。
ープルルルルー
『はい!』
「烈…〇〇に来て」
『…わ、わかりましたっ!!』
ーブチッー
電話越しでも殺気が伝わったのかな?…ふふ

