「陸…」

「…姉さん。……家どこだっけ?」

「は?」

「えへへ。家に帰ろうと思ったら家の場所忘れちゃってー」

「家に帰る?!…陸、帰ってくるの?!」

「うん!」

いや、まずそれは置いておいて…

「家の場所忘れるなんてどんだけ方向音痴?…それは昔から変わってないね」

「うん。…姉さんは少し柔らかくなった?」

「そうかな?」

「うん。昔は、ちょっとでも女の子らしいしゃべりかたしたかったでしょ?」

「まぁ…」

「へへ。じゃあ帰ろう」

「うん」





陸が家に帰ってくる。

陸は、前さらわれて、私が麗羅の総長を辞めた後、陸は何も言わずに行方をくらました。

私はすごく悲しかった。…生きてるさえもわからない。そんな陸が…

今日帰ってきた。

「姉さん…ごめんなさい」

「え?」

「…勝手にいなくなって」

「…反省してんの?」

「うん…」

「ならいいよ」