ーガラガラー

「あれ?」

トモの机がない。…もしかして…

そう思って、鞄を机に置き、走った

「あった…」

廊下の端にトモの机が捨てられていた。

「よいしょっと」

ーガラガラー

「ねーあれ五十嵐の机じゃない?」
「なんで転校生がもってくんの?」

ヒソヒソと声が聞こえる。

「おい」

「…あ、竜雅のみんな。おはよ」

「あぁん?てめぇなんのつもりだ」

愛田…

「何って?」

「その机、この教室にはいらねぇんだよ」

「なんで?」

「…誰も必要としてないからだよ?」

遠藤…

「じゃあ尚更戻さないと」

「んだと?」

「だって私は必要だもん」

「てめぇ!」

早江島は私の胸ぐらをつかみ殴りかかりそうな勢い。だけど遠藤が止めた。

「古泉さん、調子乗らないように」

「ちょ、力也!」

「もうすぐ烈がくる。」

「ーっち」

「いいね?」

「はい」