優雅なバタフライ

こいつ、さっきから私に対してなんかむかつくことばっかいってくんだけど。

「…まぁいいけど。烈…始めるよ」

「はい。やるからには負けません」

よーい…

ーピロピロピロー

「あ、わりぃ!私!…もしもし?」

『未来?』

「お父さん?」

『ああ。バタフライに緊急仕事だ。あと、パートナーも連れてきていいぞ』

「は?なんで知ってんの?!」

『遊から報告は受けている』

「…Bのこと言っていいってことよね?」

『そうだ。じゃあ仕事の内容はメールで送るからな。期待してるぞバタフライ』

「…はい。期待に応えてみせます」

これはいつもの合言葉。…急に敬語になった私を見て善は驚いてる。

「…はぁ。善」

「なんだよ?」

「バタフライって知ってる?」

「知ってるに決まってんだろ!あの有名なバタフライ!裏の奴らなら知らない奴はいねぇだろ!」

「…だよね。じゃあ話は早い。ちょっと私についてきて」

「は?なんでだよ!」

「いいからついてこいっ」

「…善、未来さんの言うことは絶対!」

「烈さんまで…。はぁ…わかったよ!」