本当の遠距離恋愛 1

 2人はお洒落なで高級感のある喫茶店に入っていく。

 紗希もその後を追った。

 ここの喫茶店は好きなカップでコーヒーや紅茶を飲めると
  いう所らしい。

 ノリタケやマイセン、ウエッジウッドなど高級なカップが
  ずらりと陳列している。

 伊万里焼や九谷焼などもある。

 紗希の好きなブランド「スージークーパー」の器もあった。

 ママは伊万里焼のカップでコーヒーを、
 愛美はウエッジウッドのカップでコーヒーを、

 紗希は、コーヒーが苦手なのをママに伝えると

 「じゃあお紅茶お願いね」
 
 とウエイターに頼んでくれた。

 「カップは何になさいますか?」
 と聞かれ、すかさず

 「スージークーパー」
 と言った。

 
 「紗希ちゃん、始めまして。豊田裕子です」

 と名刺を差し出した。

 「月」というクラブの名前が入っていた。