月と太陽Ⅰ

「じゃ、なんで?」


私も、それが不思議だった……。


「大地!」

『大丈夫でありんすよ、朔。……わっちは、遊女を尊敬しておりんす。女の中の女でありんすから……。』

「んー、俺にはよくわかんねぇや。なんでそう思うの?」

『遊女は……売られた者達がほとんどでありんす。知り合いもいない、そんな中で、遊女は明るく振る舞うでありんすよ。わっちには、きっとできんせん……。』

「つまり、満…だっけ?満は、自分ができない事をできる人は尊敬するんだろ?」


どういうこと?何が言いたいの、この子は……。


「なぁ、満。そんなんじゃ、いつか、周りの人間ほとんどを尊敬することになるぞ。いいのか?」

「何を……。」

『どういうこと?尊敬する人がいたら、ダメでありんすか?』

「違うわ。大地は、そういう事を言いたい訳じゃないのよ。ね?大地。」

「え?あ、だから、もっと、自信持てよ。」

『自信を……。』

「そーだよ!満は自信がないだけだ。」


そうか……大地は、満にもっと自信を持って欲しかったんだ……。

もっとわかりやすく率直に言えば、こんなめんどくさい事にならないのに……。
男の子って……はぁ……。

でも………この子は…大地は、本質を見る目があるんだ……。

だけど……朔と満の様子から、大地が裏切ったという事になってるんだと思う。

どうして?

裏切るような子には見えない。

ちょっと、ぶっきらぼうだけど………純粋で……とても優しい子に見える。