彼は、食事を終えて、テラスに出て外を眺めている。
外に出ると少し肌寒い。
「こっちに来いよ」
呼ばれるままに、行ってみると
彼が浴衣の帯を緩めてるところだった。
「ちょっと、何してるの?」
お湯が流れる音がして、彼が部屋のお風呂に入ったのが分かる。
「亜湖、いるんだろ?こっち来いよ」
「えっと、いいよ。後から一人で入る」
「大丈夫だよ。薄暗いあかりしかないからよく見えないよ。すごく気持ちいい」
そうでしょうよ。
浴衣とバスタオルを持って、テラスを出たところのお風呂をのぞいてみる。
石をくり抜いたような湯船に、お湯がゆったりと注がれている。
確かに気持ちよさそう。
「入るから、向こう向いててよ」
「わかった」


