「なに?夢月君」
「女の子の中で、りんりんが一番好きだよ」
「っ……!」
ずるいよ夢月君
そんな事言われたら、諦められないじゃん。
また、好きになっちゃうじゃん。
「だけどごめん。りんりんの気持ちには応えられない。」
「っ……」
私を上から退かして、抱き締めた夢月君。
「りんりんには、もっとお似合いな奴が居るよ。俺なんかを好きでいちゃダメ。幸せになれないから」
「幸せってなに!?私の幸せは夢月君が決める事じゃない!なんでっ?なんでそんな事言うの……!?」
俺なんかなんて言っちゃイヤ
夢月君じゃなきゃダメなのっ……
ねぇお願い。気づいてよ。
「……朝日達呼んだから。またね、りんりん。お願いだから俺の為に泣かないで」
ポンポンと頭を撫でて、スッと離れた夢月君は屋上を出て行った。
バタン
虚しく屋上の扉が閉まった。
私の恋は、儚く散った。


