オレとアイツ


「……りんりん?」



夢月君は、驚いた表情をしてた。



「好きだよ夢月君。どうしても好きなのっ…!」



お願い。



そんな哀しそうに私を見つめないで。



困ったように、小さい子を宥めるように私の頬を撫でる夢月君。



「好きだよ夢月君……」



ポロポロと涙が溢れて、夢月君の顔を濡らす。



「りんりんは、困った子だね」



ふっと、困ったように笑った夢月君。



「もうっ、自分の気持ち…抑えられないのっ!それくらい、夢月君の事が好きっ…!」




「女の子にここまで言わせるなんて、俺、男として失格だね」



溢れる涙を丁寧に、優しく拭う夢月君。



そんな仕草さえも愛おしい。



「俺はね、」



そう一回区切った。



「恋をしちゃ、ダメなんだ。」





「な、んで……」



「いつか、分かる日が来るよ。」



「それっていつっ…?」



「そうだね……あと1ヶ月後かな」



今は10月。



11月に分かる……?



なにかあったっけ?



「だけどね?りんりん」