オレとアイツ


「海月はコーヒーでいいよな?」



「あぁ。さんきゅ」



朝日が花鈴を接客してるのに、花鈴の目はアイツにいっている。




「りんりんそんなに見つめてどうしたの?」




「いや、あの、えっと…その……」




「ん?」



「みんなやっぱりカッコいいなと思って……」



ゴニョゴニョと顔を真っ赤にする花鈴。



「くすっ。りんりんかわいー」




甘い。


なんだこの空気。耐えられねぇ。



「じゃありんりん。俺と今から文化祭回ろっか。」




「え!?だって夢月君今シフトでしょ?」



「えー、そんなの朝日達に任せればいいんだよ。ね?朝日」



「はぁ……しゃーねーな。行ってきていいぞ花鈴」



「本当?」




「じゃーレッツゴー。お姫様、行きますよ?」




「は、はいっ」



花鈴にとってはこの上ない幸せな時間がスタートした。



「夢月君どこ行っちゃうのぉ?」

「ん?お姫様と素敵な時間を過ごしに行くの」

「私も一緒に行きたぁい」

「えー!ずるぅい」

「なんでその女だけっ」



早くも教室の入り口で面倒くさい女に囲まれている二人。



「海月少し待っとけよそこで」



「あの2人の為に一肌脱ぎますか。面倒くさいけど。」



よっこいしょと立ち上がった朝日と爽。