「海月君、一番テーブルお願い!」
「相馬さん5番テーブルお願い!」
「海月君!次3番行って!」
「相馬さん6番!」
「海月君!」
「相馬さん!」
何故か、ホールで働くのが俺と花鈴だけ。
何故だ。何故こうなった。
なんで女装した野郎共と香水臭い男装少女達は皆が皆して料理作りに徹してるんだよ。
お前らホールで料理運べ。
「ねぇ君、彼氏いる?」
「ちょー可愛いじゃんお姉さん」
「俺たちと一緒に回らない?」
さっきから料理を運びに行ったと思えば、クソチャラ男共にナンパされる。
てめぇら看板みやがれ
ここは"女装男装喫茶"だっつーの!
俺は男だ!
「お兄さんLINE交換しよー?」
「ちょーイケメーン」
「写メ撮ろー?」
花鈴も花鈴でギャルに囲まれてるし……
もう疲れた
一生懸命働いていると
「「「「きゃーーーー!」」」」
悲鳴が廊下から聞こえてきた。
あれ、なんか嫌な予感する。
その嫌な予感は当たることとなる。


