オレとアイツ


空白の6年間。


俺はアイツになにがあったのか分からない。



昔はなにも言わなくてもアイツが何を考えてるか分かってたのにな……




「はぁ……」




「ため息吐くと幸せ逃げるぞー」



うヒャヒャヒャと謎な笑い方をする朝日。



俺の幸せってなんだろ……




ダメだ。アイツの事考えるとマイナスな考えしか浮かばねぇ。




「俺散歩してくる」



本当に学校に何しに来てんだって話だよな。俺たち。




「いってらー」



授業中だから廊下は静かだ。



俺はチンタラ歩きながら、はぁ、とため息を吐く。




保健室で寝っか。




そう思って保健室の前に着いたのはいいけど……




「夢月くんっ……」




「シー。外に聞こえちゃうでしょ?」




どうやらお楽しみ中らしい。



しかも夢月と女が。




「はぁ……」